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大阪市福祉教育語りの会 鈴木 昭二 (5)
                                

                                   2009年6月20日
今時の中学生
                         

「人にやさしい学校」のテーマで中学二年生たちを対象に講話を行った。学年主任によれば、ねらいは、障害者の話を聞いて「共生」を実感してもらい、「人にやさしい」学校になってほしいということだ。体育館に集まった中2全クラス。5・6時限目の2時間をいただいた。舞台を背にマイクのセッティングをし、私を中心にして扇状に床に座った。

まずは、自己紹介の一端として目の玉「両義眼」を取り出して、全盲であることを証明。これは、みんなビックリ顔と驚きの声。つぎにギターとハーモニカで手拍子をとれるようなリズムのコード進行を弾きながらハーモニカをアドリブで吹く。さすが、最近の子どもたちはリズム感がいい。気持ちを一つに合わせての共同作業。続いて、ギターを弾きながら替え歌を何曲か歌う。これも、
結構笑いがとれた。ここで私が中学2年のとき、2回目の初恋をしたことをカミングアウト。クスクスと女の子の笑い声が聞こえた。

ここから、自己紹介に「家族構成・職業」と失明に至った受症の話。24歳の時、難病の「ベーチェット病」で一夜にして失明。朝起きると、部屋中が白い雲に覆われたように見える。窓からさしこむ光もぼんやりして窓もゆがんで見える。千枚通しでたこ焼きをひっくり返すように目の玉に注射をうたれた時の話。ここは中学生たちも真剣に聞き入っているようす。この部分はあまり強調したくはないのだが、「失明」の恐怖を彼らが理解できたかどうか私には分からない。

1年間の病気療養の後、日本ライトハウス職業生活訓練センターへ入所。ここは、視覚障害者に対して、日常生活での身辺処理・歩行訓練・職業訓練など総合的リハビリを行う更正施設である。ここでの障害者仲間との「出会い」が私の人生を大きく変えて、「再出発」への大切なターニング・ポイントになった。最後に、「私は自分のことが大好きです」「見えない自分が、杖一本で歩く自分を偉いと思う」「自分のことが好きにならないと人を大切には思えない」と、締めくくった。私がこのようにして、小中高校に出向いて【講話】をするのは、視覚障害者を正しく【理解】してほしい一念からである。


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