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大阪市福祉教育語りの会 鈴木昭二 (14)
                                

                                   2010年4月20日
障害者権利条約って知ってますか? 
                         

私は36年前、難病のベーチェット氏病で失明しました。当時24歳だった私は、他人より劣った人間になってしまった。他人の善意がなければ生きられない人間になってしまったと思っていました。人としての「価値」も「権利」も失くしてしまったように思っていました。そこで、視覚障害者としてのリハビリ「歩行訓練・日常生活訓練」をしているうちに、障害者として生きる「力」を習得したように思います。その当時、街のなかには点字ブロックや音響信号などありません。先人の社会運動により、徐々に点字ブロックが増え、音響信号も敷設されてきました。その裏にはホームからの転落事故や交差点での事故など多くの犠牲が払われました。

ところが、近頃では、考え方が大きく変わってきて、障害者の権利を主張することができるようになってきたのです。一例としては、音響信号の設置・駅改札での電車乗車までの介助・点字ブロック敷設など一人歩きの為の援助を要求しています。

昨年末、政府は障害者制度改革推進本部を立ち上げ、これから国連の障害者権利条約批准への検討が始まるらしいのです。

条約の意義とは?…
条約は障害のある人たちになにか特別な新しい権利を与えようというものではないようです。普遍的で基本的な「人権」について障害のある人たちが否定されず享受できるようにするためのもののようです。それは「特別な恩恵」ではなく、個々のニーズに基づいた対応がなされることによって初めてすべての人が同じように教育面・労働面・政治面などの権利が保証されるようになるのです。

条約の特徴としては、…
たとえば、「差別」については、どういうことが差別に当たるかが明記されました。具体的には『合理的配慮』のないことが差別にあたるということです。視覚障害者の場合「見えない」「見えづらい」という障害の個々の特性に着目した充分な配慮がなされないことが、差別になるということです。

具体的には…
視覚障害者に対し、「墨字の資料しかないのでこれを読みなさい。読めなければ自分たちでなんとかしなさい」というのではなく、個々にちがう状態の人にきちんと情報が伝わるような配慮をしましょうということ。その配慮のことを「合理的配慮」といいます。それがないことが、「差別」になるというのです。長瀬修氏(東京大学)はこのように解説されていました。よく考えてみれば当たり前のことなんですね。


「大阪市福祉教育語りの会」 鈴木昭二さんの目次   

 

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