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大阪市福祉教育語りの会 鈴木昭二 (12)
                                

                                   2010年2月20日
障害力
                         
                     
ある日のこと、いつものように駅のプラットホームへ向かう階段を上がった。ホームの端の点字ブロックを頼りに歩いていたら、どういう訳か左に振った杖がプラットホームの端から落ちて空を切ってしまった。そのとたんに「危ない」と、だれかが後ろから私の体を支えてくれた。「ありがとうございます」とお礼をいう。ただいつものように左右に振っただけなのにホームの端から外れてしまった杖に代わって、手をさしのべてくれたのは、私の姿を視野のなかで見守っていてくれる人がいたんだと感謝の気持ちになった。

このことから、社会では、白い杖を見守っていてくれるということがわかった。障害者が[町を歩くことを語る」「見せる」ことで、人の心を動かすのだ。町の中を視覚障害者が、「道に迷う・店を探す・自動券売機が使えない」などで困っていて、それを見た健常者が「やむにやまれぬ気持ちを起こし、手助けする」そんなやさしさの動機付けができるのを、障害者の「力」であると、私は思っている。

時々、小中学校へ障害についての話をしに行くことがある。そこでは、私自身の障害を負った経緯や再出発したきっかけについて話をする。そうして、一般にいわれているような「障害は不幸」だという思いの負の「イメージ」を払拭し、残された能力「聴覚・触覚」を使って充分普通の生活ができるんだという事実を生徒達に訴えている。また、障害は「不便であれど、不幸にあらず」という私の生活を語り、私を見て、「生きる力とやさしさ」を心の中に育ててほしいと願う。さらに人の立場に立てる考えを持ってほしいと願う。

以上のようなことが、現在の私の「障害力」だと考えている。


「大阪市福祉教育語りの会」 鈴木昭二さんの目次   

 

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