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☆ オバチャマは市民ライター
                                   オバチャマ
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    (32) 2語で事足りる現代会話                  
                               2009年3月20日
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今日どう?                 
サイアク〜!!!              

最近、彼は〜?                
まあまあ。
カレシ欲しいし〜。

このマンガ好き〜!
ぜったいオモロ。
どこが〜?
キャラが。
うん、わらける。(笑える)

ゲームする?
最近買ったんだ〜。
なにを〜?
○○!
マジ〜!やる〜!

歩き〜?バス〜?
チャリ。

現代の子供たちは究極のエコを実践している。凄いでしょう。ここまで省略できるんだから。日本語ってエコ語だったんですね。「て・に・を・は」って何?って感じでしょう。ちなみに最初のはテストのあとのクラスメートの会話。しいて言いなおせば……。

「今日のテストはどうだった?答えは全部書けたの?」
「テスト勉強するつもりだったのに夜は寝ちゃってさ、時間が足りなくて全然だめ。隣のやつはスラスラ書くし頭にきちゃう。テストは難しいしヤマは外れたし全然書けなかったよ。ぜったい点数は最低だわ。また親に怒られて、小遣い減らされるよ」

たった2語で成立する会話ですけれど、これくらいの意味はこめられているようです。「〜」は語尾が上がるところ。疑問文も感嘆文も平叙文もあまり違いはなさそう。それからテンポの良さ。感情を込めて音読してみると、なんだか若返った気がして嬉し恥ずかしというところです。一見冷めた会話だけれど、お互いが言外の意味を感じ取って、会話が成立しているらしいのです。関西弁だと吉本の芸人さんみたいで笑ってしまいます。思わず「漫才かい!」と突っ込みをいれたくなるほど。

日本語の未来が心配だとおっしゃるかもしれませんが、言葉は時代と共に変化していくもの。オバチャマが心配なのは、子供達の言葉・心を、私たちがいつまで理解できるかなということなのです。世代間の断絶はある程度仕方がないかもしれないけれど、会話も出来ないんじゃ寂し過ぎる。凝縮された2語で成り立つ現代会話は、忙しくて速すぎる時間の流れの中で進化した日本語とも考えられます。

2語で成立する会話は意外と感情豊か。日本語の崩壊と嘆く気持ちもわからないではないけれど、そう悲観することはなさそう。若い人たちの感性はとてもナイーブで新鮮。思い切って話しかけてみると、この短い会話の後ろにとてもたくさんの感情や考え、情報を共有している事に驚かされます。私たちの知らない新しい言語で語る新しい文化。真摯な気持ちで向き合っていけば、若い世代はちゃんと心開いて受け入れてくれます。本当に素直で優しい傷つきやすい世代なんだと思います。彼らの言葉に耳を傾けてみませんか。小説や古典と言われる文学もけっこう好きだったりして、美しい日本語といわれるものも上手に使い分けていてびっくりされるんじゃないかしら。

大人さえしっかりしていれば、未来は明るいと思います。問題は、未来を見ようとしない大人ですね。ボヤいてばかりいてもって感じだよねえ……。


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