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市民ライターのキモ 〜 その真実と技術
                     
                                     吐山継彦
                             

(5) 取材とインタビュー(二) 「テープレコーダーについて」

●テープレコーダーは、あなたが南方熊楠や宮本常一のような記憶力の達人でもない限り、必需品である。とくに数ページにもわたる長いインタビュー記事の場合は、録音しておかないと、どうしようもない。原稿用紙2〜3枚分の短い記事の場合でも、正確さを期す必要がある場合は、念のためテープを回しておいたほうがよいと思う。

●録音されるのを嫌がる人がいる、という話はよく聞くが、ぼくは今まで「テープ録音は止めてください」と言われたことはない。「テープを回してもいいでしょうか」と訊くより、当然のことのようにさりげなくスィッチを押してしまうことだ。人はどうしても訊かれると躊躇するから、証拠を残したくない官僚や政治家相手でもないかぎり、録音はしておいたほうが良いと思う。

●ぼくの場合、自分の記憶力をあまり信用していない。しかし、例えば、民俗学者の宮本常一は、地方の古老などに聞き取りをするとき、メモはもちろんテープ録音も一切しなかったという。それでも、原稿になったものを孫だったか息子の嫁だったかが読んで、「うちのおじいちゃんは本当にこんな話し方でした」と驚いた、というエピソードをたしか佐野眞一さんが書いておられた。

●メモやテープを取り出したとたん、相手が身構えて、本当の気持ちや事実を聞き出せない、ということなのだが、市民ライターが取材する相手は、好意的にインタビューを受けてくれる人たちがほとんどだから、大体はよく喋ってくれるはずだ。ただ、もしあなたが記憶力に万全の自信を持っているなら、メモやテープを使わないにこしたことはない。でも、ぼくら普通の市民ライターは、正確を期すことを優先すべきだろう。ただし、録音したものを記事の作成以外のことに使用するなどというのは完璧なルール違反である。

●テープをとるべきか、とらざるべきか、という問題は、結局のところライター自身の得手不得手と取材に対する考え方、インタビュイーのテープ録音に対する好悪、そして、どのような種類の記事を書くのか、によって変わってくる。400字以内の原稿を書くのに、延々とテープを回して相手の貴重な時間を奪うのは止めたいものである。

●最後に、蛇足かもしれないが、テープレコーダーの電池残量とテープが本当に作動し録音できるかどうかのチェックを忘れないこと。取材の前日に、「test、test、test」とか「本日は晴天なり」を何回か繰り返して、録音・再生してみておくこと。それから、予備の電池とテープは絶対に保持しておいたほうがよい。また最近は、長時間録音可能なデジタル機器がいろいろ出てきているが、録音したものを文字に起こすときに、アナログ・テープのほうが微妙な「戻す」「進む」の調整ができて便利だ

 

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