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☆★☆★
★☆★ 書く力、書く参加!
☆★
★          市民ライター通信
☆ 2010.10.20
--------------- http://f-ts.bb4u.ne.jp/~writer/  ★ 第85号★☆★
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■まいど おおきに!■
 昼間はまだ夏の暑さを感じる時もありますが、もう10月ですからさすが肌寒く感じ、秋の気配がいっぱいです。今年は紅葉の時期が平年よりもやや遅いようですが、久しぶりに嵯峨野に紅葉狩りに出かける予定で、今から楽しみにしています。
 さて、「みえない危険」を投稿いただき、連載が今号からはじまります。体験談、とても役に立ちますよね。みなさまも是非ご投稿いただき、貴重な経験を共有させていただければと思います。

///////////////////■□■ も く じ ■□■/////////////////////

【1】論・RON・ロン
    アメリカ映画になぜ銀行強盗が多いのか? ………………… thayama
【2】オバチャマは市民ライター 
    突然の悲報:姫野雅義さんを悼む  ……………………… オバチャマ
【3】みどりを友だちに! (15)
    大根  …………………………………………………… かざりえみこ
【4】自分史「大阪ベイエリア」(23) 大正区編 
    母 その2  ………………………………………………… トミ〜さん
【5】チョットかがく(22)
    野菜の鮮度保持袋(2)………………………………………… OHE
【6】福祉教育語りの会
    おじいちゃんの体験した戦争 2  ………………………… 辻 秀吉
【7】みえない危険(1) ……………………………………………… 十三夜
【8】問う病記:「悪友・岩ちゃんとの経緯」 ………………… (10)G・フレンド
【9】からだを散歩すると(20)
    骨 ………………………………………………………… 竹藪 耶桁
【10】イベント案内
    「これからの社会を描く!」ための市民塾
【11】編集後記


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□                                   ★彡
■【1】 論・RON・ロン       ☆彡
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        ◆ アメリカ映画になぜ銀行強盗が多いのか? ◆

                                          thayama

常々、なぜアメリカ映画にあれほど銀行強盗が多いのか、疑問を持っていました。

最近借りたDVD「ロング・ライダーズ」を観ていて、その理由を垣間見た気がしました。ご存知のかたも多いと思いますが、同作品はウォーター・ヒル監督で、キーチ兄弟、キャラダイン兄弟をメーンキャストとした傑作西部劇です。

あれを観ていると、南北戦争に負けた南部人の北部人に対するむき出しの敵意が銀行強盗という"仕事"をさせているのだと分かります。

南北戦争というのは、アメリカ合衆国(北部)の、南部連合の奴隷制度死守に対する思想戦争として語られることが多いと思いますが、それは全く一面的な見方で、本質を見間違うことになります。

では南北戦争の本質とはなにかというと、端的に南北の経済格差でしょう。北部の急速な近代化、産業資本主義化に伴なう経済発展に対して、奴隷制度を死守しなければ経済的に敗北する、という南部人の恐れ。

そんな中で、最初の銀行強盗がミズーリ州リバティで発生します。この映画でリーダー役のジェシー・ジェームズを演じるのはジェームズ・キーチです。彼が率いる7人の若者たちが襲うのは、北部資本のあくどい銀行もしくは土地の収奪を狙う鉄道会社です。このふたつは、近代産業のファンダメンタルズです。

この映画の若者たちはみんな南部人なのでしょう。南北戦争に負けた鬱憤を銀行強盗と列車強盗にぶつけて晴らしているのです。つまり、近代化、産業資本主義化に対する復讐です。

おそらく今でも、南部諸州の人びとを中心に、一方的な近代化に対する根深い悔恨があるのかも知れません。その集合的無意識が、多くのフツーのアメリカ人たちをして、銀行強盗映画に拍手をおくらせるのではないでしょうか。



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☆                         ★彡☆彡★彡
★【2】オバチャマは市民ライター (45)          ☆★彡
☆                                    ☆★☆★彡
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          ■ 突然の悲報:姫野雅義さんを悼む ■

                                         オバチャマ

川を愛し、吉野川を護った「第十堰(ぜき)住民投票の会」の元代表世話人、姫野雅義さん (63)が帰らぬ人となった。仲間のためにアユ釣りに出かけた海陽町の海部川で。ちょっとお目にかかっただけで、姫野さんに惹かれた。穏やかなオーラがあった。

姫野さんをよく知る人たちは、こんなことばで彼を表した。(各新聞記事から)「難題も言われたけど、最後は全部責任を引き受ける人だった」「決して感情的にならず、行動力を発揮できる人だった」「驚くほど行動力があった。笑顔を絶やさず、『きっと何か楽しいことがありそう』と自然と人が集まってきた」「意志の強い人だった。やめようとか違う方向を考えようとした時も、引っ張ってくれた」「川ガキがそのまま大人になったような人」

運動に関わって17年間、好きな釣りをする暇もなかったという姫野さんが、釣りを再開した矢先の訃報。数年前、オバチャマは初めて徳島に行き、吉野川に裸足で立った。心がときめいた。自然と一体の清らかな流れ。タクシーの運転手が愛しげに川を語った。

美しい吉野川を遺してくれて有り難う。川を護る大切さを教えてくれて有り難う。姫野さんらが子ども向けに始めた「川の学校」で川ガキが育っている。どうぞ安からに。    

●姫野雅義氏お別れ会
日時: 11月3日(水曜日 文化の日)午後2時より
場所: あおいホール川内
     徳島市川内町沖島573-1
     tel.088-665-1000


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□                          ☆彡
■【3】みどりを友だちに! (15) ☆彡
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                     ◆ 大根 ◆
                              
                                       かざりえみこ

今から40年ちかい前、大阪に来てまだ日が浅いころでした。
知り合いのおばちゃんが「オダイ炊いたさかいに食べていき」と言ってくれました。オダイ、オダイ……って何だろうと思いながら食卓に着くと、大根でした。そして今度は食べながら、「ダイコの炊いたんはおいしいね」と言ったときに、私の頭の中にマンガの一こまのような裸電球がパッと灯りました。

  大根引き大根で道を教へけり   小林一茶

この「大根」を「だいこん」と読めば、字余りになります。でも「大根」は「だいこん」しか読めないのではなく、「ダイコ」「デコン」「デーコ」「デヤァコ」どれも大根ですよね。それが、この一茶の句におもしろみを添えている。「だいこん」ではまともすぎて、抜いた大根で方向を指すような俳諧そのものの仕草と釣り合わないわけです。

さて、いよいよ大根のおいしい季節になります。今年は値段が高い、というのはこっちにおいとくとして、大根は何をしても大好きです。おでん、お漬け物、サラダ、味噌汁、大根おろし、なます、他に何があるでしょう? 大根のジアスターゼは消化を助けるというのは生の大根のことで、煮炊きをすればこのジアスターゼは消えてしまうのだそうです。しかもこのジアスターゼは有害物質の排出に効果があり、魚の焼け焦げの発ガン物質を分解するのだそうです。昔から無条件に(?)焼き魚には大根おろしという取り合わせをしていたわけで、その知恵には敬服します。大根をアツアツで食べると体を中から温めるので、それはそれで有益なのだそうです。ジアスターゼを消してしまって申し訳ないと思わなくてもいいのですね。ダイエット効果もあるし……。大根は食べ過ぎても当たらない。当たらない役者さんを「大根役者」というけど、人にしろ脚にしろ、うれしくないねー!

  大大根百本程を洗ひけり   会津八一

都会で生活していると、大根引きも大根洗いもよその事で、きれいに洗った大根を一本、または半分を買うくらいの付き合いです。たまにこうした俳句と出会うと、そうそう、そうだよね、と大きな大根を山のように積み上げて、やれやれ終わったか! と小川の縁に立ちつくしていた母の姿をなつかしく思い浮かべます。会津八一さんは、ご自分が洗われたときのことを回想しているのでしょうか。洗った大根は大きな樽に漬け込みました。切り落とした葉は、縄で編んで晩秋の陽に干します。そうして冬の食料にしました。あんな大量の大根は、今はどこの家でも漬けないねー、と知り合いが教えてくれました。タクアンもおいしいのに出会うとうれしいけれど、やはり塩分の取りすぎには気をつけましょう。


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■【4】自分史「大阪ベイエリア」(23) 大正区編
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                   〜 母 その2 〜
                                          トミ〜さん

昭和51年正月、母は皇居での天皇一般参賀から帰ってきた。その年は平年より少し気温も低く、皇居での参賀は母の体にこたえたのかもしれない。帰宅後に体の変調を訴えたが、年始あけには仕事に出かけた。数日後、帰宅すると母はコタツで横になっていたが、「風邪ひいたみたい…」と翌日には仕事に出かけた。そんな日々が続き、2月に入り母がついに寝込んだ。日増しに症状も悪化し、見かねた私は、母を抱え近くの開業医に連れて行った。年老いた医者は、単なる風邪の診たてだった。病院から出された薬を服用するも母の病状は一向に回復せず、ついに救急車を呼ぶ状態にまで悪化した。搬送されたT病院は区内でも有名な病院である。すぐに入院し酸素呼吸器での吸引と点滴注射で回復に向かった。

母は「車道に飛び出し、車に故意にはねられたら保険が下りる」と、入院中に一度自殺をほのめかしたことがある。もちろん止めて事なきを得たが、母はすでに死期を悟っていたのかもしれない。私は有給休暇が相当残っていたのと、交替制勤務の関係で昼夜を問わず母に付き添うことができた。どうしても出勤しなくてはならない時以外は、休暇を取得した。入院中は母の好物を聞いて食べさせた。その甲斐もあり、私には母の容態が良くなったように見えた。

亡くなった日も前夜から泊まり込んで看病していた。母は「今日は調子が良いので仕事に行っといで」と私に言った。その言葉で私は出勤したが、午後に入り病院から"母危篤"の連絡が入った。急いで病院にかけつけた時は、必死に病魔と闘っている母の姿があった。治療の甲斐もなく午後3時45分、母は息を引き取った。目じりからは一筋の涙が流れていた。なぜ当日会社に出かけたのか、私がいたら母も死なずにすんだのではと何度も後悔した。母が私のことを思って出勤を促したのか、それとも母が死期を予感していたのか、偶然が重なったのか不思議でならない。私は母の葬式で人目もはばからず号泣した。

私の名前には「孝」の文字が一字付いている。昔、母から聞いたことは「親孝行」の「孝」らしい。私は電話などで名前を伝える時は、口癖で「親孝行」の「孝」と言う。本当に親孝行ができたのか、病院での看病が親孝行といえるのだろうか。もう少し母に親孝行したかったが、もう母はいなかった。「孝行のしたい時分に親はなし」。この時代がなければ今の自分はない。大好きな街「大阪ベイエリア」。


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■【5】チョットかがく(22)         ☆彡
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               ■  野菜の鮮度保持袋(2) ■
                                            OHE

青果物売り場で、透明のプラスチックフィルム袋に入れ、それも密封された状態の野菜が目につくようになってきた。葉ネギ、ニラ、ホウレンソウ、ミズナ、エダマメなどその種類は増えつつある。これら野菜の包装袋はどれも同じように見えるが、よく調べてみると野菜によって材料や作製方法に違いが見いだせる。基本は包装フィルムのガス透過性能を高めて、袋内の水分、酸素、炭酸ガスが外気と交換でき、またエチレンガスを除去し、出来るだけ野菜の鮮度を保つようにしている。しかし、野菜の鮮度保持の条件は野菜の種類によって違いがあり、そのためガス透過性能などに違いを持たせるなどそれぞれ工夫されている。このような野菜の鮮度を保つための包装技術はMA包装法(MAP:ModifiedAtmosphere Packaging)と言われている。

野菜の包装によく使われるポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスチックフィルムはガスを通さないとの感じがあるが、それは違う。厚さ0.02mmの場合(ゴミ袋程度)、酸素や炭酸ガスの透過性能は8,000cc/m2 ・day・atm(25℃)ほどである。包装にはあまり使われていないが、ポリメチルペンテのように200,000cm3/m2 ・day・atm(25℃)とガス透過性能に優れたプラスチックフィルムもある。

しかし、ポリエチレンやポリプロピレンのフィルムシートのガス透過性能では、酸素の補給と、炭酸ガスの排出が十分ではない。"低酸素で高炭酸ガス"の状態になり野菜に腐敗をもたらす。鮮度保持に最適なガス濃度(酸素濃度3〜5%、炭酸ガス濃度5〜10%)にするため包装フィルムのガス透過性能を高め、野菜の消費酸素と袋を通した大気からの酸素供給の量がバランスし、又野菜の炭酸ガス排出と袋外への放出炭酸ガスの量がバランスしなければならない。ガス透過性能を高める方法として、フィルムにレーザー光を当て、直径30〜100μmの孔を開る微細孔加工技術や、フィルムに微細な鉱物を混ぜてフィルムと鉱物の間に隙間を作る方法などが実用化されている。また、包装に封をする際、ヒートシールを完全にしないで、空隙を作り、ガス交換性能を高める方法もある(パーシャルシール包装)。いずれの場合も、穴の大きさ等を調整して、それぞれの野菜の鮮度保持に適した酸素および炭素ガス濃度になるように工夫している。

包装していない野菜は大気の湿度(おおむね20〜90%)条件にある。この湿度では野菜、特に重さの割に表面積が大きい葉菜類は、水分の発散が激しく、萎れやすい。しかし、プラスチックフィルムで包装すると、袋の口を軽く閉じた程度でも湿度は95%以上になり、萎れ易さは改善される。野菜をガス調整する袋に入れることで、萎れ対策は十分となる。逆に、注意しなければならないのは袋内の水蒸気は過飽和となり、フィルムの内面に曇りが生じたり、水滴が付く事である。これは商品の見かけを悪くし、さらに、水滴部分は微生物が繁殖し易く、腐敗の原因にもなる。安全な非イオン系界面活性剤をコーティングして曇りの防止をし、また腐敗を低減する為、銀系の抗菌剤などをフィルムシートにコーティングした包装用プラスチックシートも開発されている。

多くの野菜類はそれほど多くのエチレンを生成しない、しかし、エチレン発生の強いトマトのような野菜と一緒にするとエチレン感受性の高いカリフラワー、キャベツ、キュウリなどはエチレン濃度が0.1ppm程度でも劣化を早めることになる。エチレンの除去には、エチレン除去材を使う方法がある。エチレンを酸化反応で分解する過マンガン酸カリウム、吸着する活性炭を包装袋内に入れたり、あるいは包装フィルムに練り込む方法が採られている。エチレンが成熟にそれほど関与しない大根、ピーマン、スイートコーンなどにはエチレン対策の必要はない。

プラスチックフィルムを用いたMA包装は野菜の蒸散作用を抑え萎れを防止し、炭酸ガスと酸素の濃度を制御して、野菜を休眠状態にし、野菜の鮮度保持に効果を発揮する。しかし、無包装の場合に比べ温度管理を厳密にしなければ、ガス障害や微生物の繁殖を促進させ、野菜の腐敗を早める原因になる。実際には保冷条件も含め厳密な実施試験を行い、最も効果的な鮮度保持条件を見いだす事が大切である。


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■【6】福祉教育語りの会 ☆彡

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            ◆ おじいちゃんの体験した戦争 2 ◆

                                大阪市福祉教育語りの会
                                          辻 秀吉

この空襲のとき、爆撃機B29は1万メートルくらい上空を飛んでくるのでいくら高射砲を撃っても届きませんでした。ちなみにこの当時、日本の高射砲は高さ2000メートルしか届かなかったそうです。

「灯火管制」といい、「防火訓練」といい、バケツリレーをして消化訓練を町内で猛練習をしていましたが、空襲のとき、だれ一人として消火活動をしている人はなく、みな避難するのに必死でした。また、敵が上陸してきたときに、敵を倒すのだと竹槍や銃剣道の稽古などもさせられましたが、いざ本番となると何の役にも立たなかったのです。

昭和19年には「学童疎開」といって小学1年から6年生まで地方へ強制疎開が始まりましたが、私は高校生でしたので行きませんでしたけれど、弟は5年生でしたので和歌山の湯浅へ疎開してさびしい思いをしたと後年聞かせてくれました。学童疎開では多くの子ども達が悲しくさびしくひもじい思いをしたそうです。

このころ、隣組に小学3年生でみんなから「坊や 坊や」と可愛がられていた可愛い子どもがおりましたが、広島へ疎開して昭和20年8月6日の原爆投下で死亡したという悲しい思い出もあります。また、同級生の岡田君は大阪大空襲のとき、広っぱに避難していたのに焼夷弾の蓋が頭を直撃して即死したという悲しい思い出もあります。

その当時、日本は制空権も制海権も失って無防備状態であったため、アメリカの爆撃機B29は航空母艦から飛び立ち、紀伊水道から悠々と北上して尼崎方面や近畿地方に毎晩のように空襲を繰り返していたのです。昭和20年3月13日未明の大阪大空襲のときは爆撃機B29が300機ほどの大編隊を組んでブォーン、ブォーンと空を圧する爆音を響かせて侵入し、一番最後のB29が投下した焼夷弾で思い出多い西成区玉出の我が家も全焼したのです。

翌日、家が焼けても学校さえ残っておればと、国道26号線を玉出から北上したところ、花園町付近から国道の左右の家々は全焼し、電線は垂れ下がり家屋は倒壊して火を噴いて水道はどんどん流れ出し、物すごい惨状でした。国道は屋根瓦が散乱して電線が垂れ下がってとても歩き難かったです。花園町の左側にある大国主神社の鳥居の下を見ると鳥居の高さまで焼死体が積み重ねてあり、恐らく40〜50体くらいあったのです。私は思わず合掌していました。ここまでの道中はもちろん 難波まで行く道中でも誰ひとり人影は見ませんでした。そこから必死の思いで今宮中学校を通り元町、ここを左折してしばらく行くと我が母校・大阪市立難波工業学校があったのですが、惜しくも全焼していたので私は呆然と立ち尽くし溢れる涙が止めどもなく流れました。もちろん、南海電車のなんば駅も全焼していましたし、梅田まで一望できるくらい大阪は丸焼けでした。     
                                       続く


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◇                              彡☆彡
◆【7】みえない危険(1)        彡★彡
◇                                       彡☆★彡
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                                          十三夜

数年前、なんばの地下街で若者と正面衝突した。アメフトの体当たりシーンを想像していただきたい。双方の左胸が何の予測もなしに衝突した。相手が故意に当たって来たものと思い恐怖を抱いた。

似たようなことは、それ以前にもあった。ソフトボールの打席に立つと、投手のボールが突然消えて空振りした。いずれも、緑内障患者によくみられる視野狭窄の症状である。その時に目の異常に気付いていれば、ここまで悪くなっていなかっただろう。私は目が悪いことには気づいていたが、素人考えで「日帰り手術」で簡単に治るものと思っていた。そのため歯の治療を優先させた。

その後、眼科に行き担当医から「左目の中央部分の神経が完全に死んでおり、手術しても治らない」と言われた。現在は左目の視野が約70%狭窄し、点眼剤で症状の悪化を抑えている。私の体験談を書くことで、緑内障患者が抱える「みえない危険」を読者に知らせたいと思う。

                                 (つづく)


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■【8】 問う病記:「悪友・岩ちゃんとの経緯」(10)
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                                        G・フレンド

先月この連載を1回とばしたのは、それまで使っていたパソコンのハードディスクが壊れ、ほとんど完成していた原稿がパーになってしまったからで、決して容態が悪化したからではありません。ご安心を! 先先月は第7クール(7月28日スタート、8月17日投薬期間終了)までの報告で、8月25日にCT検査がある、というところまで書いたと思う。で、今回はそれ以降のことを書かせていただく。

8月25日に予定していたCT検査が9月1日に変更された。その理由は、グリコランという糖尿病の薬を止め忘れていたからだった。ところが、自分では「止めるように」と指示をされた覚えがなく、その旨を告げると、検査担当医は「どんどん医学が進歩していますから、いろんなことが次々わかってくるので、今回の件も最近分かったことなんです」とのことだった。CT画像診断の結果は、「とくにがんの進行は見られない」とのことで一安心した。

第8クールが9月8日の第1回目の点滴から始まった。そして、第2回めの点滴が22日に予定されていた。ところが、22日通院してみると、予定より1時間以上待たされた。その間、病院内がだんだん慌しくなり、待合場所にいるほかの患者たちもなかなか診察室に呼ばれない。事務職のような服装の人たちもバタバタしだした。そしてやっとアナウンスがあり、コンピュータ・システムがダウンしたらしい、ということがわかってきた。

同病院は、今年の4月だか7月だかに電子カルテを導入したのだが、コンピュータ・システムがダウンし、医者が診断書を見ることができない状態なのだという。「再開の見込みが立たないので、別の日に再予約をしていただいたほうがいいかもしれません」という。どれくらい待たされるのかわからないので、9月24日に再予約を入れてもらうことにした。

これは病院側としては容易ならざる事態なのだが、医者や看護士にできることはシステムの復旧を待つしかない。しかし、多くの患者が待っているので、何か手を打たなければならない。パニックになっても仕方がないと思うのだが、ドクターもナースも、事務担当者も含めてきわめて冷静で、患者への謝罪を含めた対応も適切だったように見えた。また、待たされている患者さんたちも、声高に抗議するでもなく、「コンピュータ・システムが動かない不可抗力だから、仕方ないか……」というような面持ちで静かに診察再開を待っていた。ぼくは、「これが諸外国なら、さぞかし……」と思い、改めて日本人の難状況に対する我慢強さに感嘆した。

さて、9月24日の第8クール2回目の点滴の時には、看護婦や医者から22日のシステムダウンについて何回か謝罪され、「病院も大変だったでしょう。あれからどれくらいで復旧しましたか」と訊いてみると、「1時間ぐらいでした」ということだった。

この日は主治医が休みだったのだが、ぼくはその日の担当医に「病院を替わられた最初の主治医の時は、ワンクール終わるごとにCT検査だけでなく、胃カメラをのんだり、PETの検査をしていたのですが、最近はありませんけど、大丈夫でしょうか?」と訊いた。すると、「症状が安定しているから、大丈夫との判断だと思います」とのことだった。それで、第9クールが始まった10月13日に、主治医に同じ質問をしてみると、「化学療法を始めたころは、医療効果を確かめるために頻繁にいろんな検査をるのですが、症状が安定してくると、2ヶ月に一回程度の検査で十分なんです」との答えだった。

そこで次は、10月27日に第8クール2回目の点滴を行い、休薬期間も終わったあとの11月17日に再びCT検査をすることになった。その結果しだいで、問題点があれば、さらに胃カメラやPETの検査をすることになるのかもしれない。次回の市民ライター通信は11月20日発行なので、検査結果の報告は間に合いそうだ。楽しみにお待ちください…、と言いたいところだが、他人の病気の検査結果なんか楽しめませんよね(笑)。

                                   (つづく)


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■【9】からだを散歩すると (20) ☆彡
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                ■ 骨 ■
                            竹藪 耶桁

ラジオで昭和40年代の歌、『骨まで愛して』を聞きました。
昔は、こんな歌を歌うな、などと親に叱られたものでした。
懐かしいというよりも複雑な心境になりました。

 ・骨を惜しまずに学問をする
 ・粉骨砕身
・ 骨身を削って働く
こんなのは、頑固な大人たちが喜んでくれますね。
「骨を惜しむ」と、きらわれるし、「骨を折る」と好かれるのです。
「〜〜に骨抜きにされた」「〜〜に骨の髄までしゃぶられた」と
なると、これはおおごとです。
そんなときの冬は、さぞかし寒さが骨身にしみることでしょう。

骨まで愛してー、なんて歌ってすごすことができれば、寒さなんか
へっちゃら、ですかね?


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◇                              彡☆彡
◆【10】イベント案内                彡☆彡
◇                     彡☆彡
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                           【転送歓迎】
 平成22年度大阪市生涯学習ネットワーク事業
 「これからの社会を描く!」ための市民塾
  http://dankaiaction.jp/lectures/2010.html
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 自分たちの住むコミュニティや社会をよりよくするために、「市民」の果たす役割はますます大きくなってきています。また、最近では「市民参加の新たな公共」という言葉も盛んに言われ、市民活動に対する社会の期待は以前にも増して高まっています。しかし、市民活動を活発化させることによって、私たちはどのような社会を作り上げたいのでしょうか。
 この市民塾では、「公共性」や「多文化共生」、「開かれたコミュニティづくり」「新しい社会運動」について学びながら、「これからの社会像」について話し合い、理論から行動に移すための議論を深めていきたいと思っています。

【講座内容】 *詳しくはホームページをご覧ください。
http://dankaiaction.jp/lectures/2010.html


●第2回目:「私たちは多文化共生社会をつくれるのか?」
 11月20日(土)13時30分〜16時30分
 講師:田村 太郎氏、特活)多文化共生センター大阪代表理事

●第3回目:「なぎさコミュニティと市民の役割」
 12月11日(土)13時30分〜16時30分
 講師:岡本 栄一氏、大阪ボランティア協会ボランタリズム研究所所長

●第4回目:「新しい社会運動」
 1月22日(土)13時30分〜16時30分
 講師:田畑 稔氏、大阪経済大学人間科学部教授
  

会場:大阪市立総合生涯学習センター 第3研修室
 大阪市北区梅田1−2−2−500 大阪駅前第二ビル5階 
 最寄り駅:JR東西線北新地駅、JR大阪駅、地下鉄・西梅田・梅田・東梅田

参加費 :500円/1回  単発の参加も可能です
定員 :25名(先着順)  

お問合せ・申込み:次のいずれかの方法でお願いします。
 電子メール:info@dankaiaction.jp
 ホームページ:http://dankaiaction.jp

ご連絡いただきました個人情報は、主催者および講師以外の第三者に提供する
ことはありません。


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★【11】 編集後記                     ★☆★
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この「市民ライター通信」に連載「爺婆(MTFトランスジェンダー)のつぶやき」を投稿してくれている、有明弥さんが主な被写体になったドキュメンタリー映画の上映があると知り観に行きました。映画鑑賞後のトークセッションでの会場とのやりとりで、多くのセクシャルマイノリティの方が来られていたことを知りました。それぞれが自分らしく生きたいだけなのに、それを認めたくない社会というのは何なんだろうと考えさせられました。また、その空間では、私がマイノリティかもと思うと緊張してしまいました。彼らは日々そんな中で生きているのでしょうか。当日のアンケートが公開されています。http://transcafe-aya.net/?page_id=11 胸を打たれるコメントもありますので、一度読んでみられてはと思います。(スー)
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