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★☆★ 書く力、書く参加!
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★          市民ライター通信
☆ 2010.7.20
--------------- http://f-ts.bb4u.ne.jp/~writer/  ★ 第82号★☆★
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■まいど おおきに!■

 いよいよ梅雨が明けて本格的な夏に入りましたね。「福祉教育語りの会」の鈴木さんも今号に書かれたように、盲導犬を連れて市バスでトラブル巻き込まれた記事が朝日新聞で大きく取り上げられました。私たちが知らないことから生まれる誤解や偏見は他にも多くあると思います。そこで、この機会に「大阪市福祉教育語りの会」のみなさんが、これまでに書いてくださった原稿を全て集めてホーム―ページに一挙に掲載しました。是非、お読みください。改めて大きな気づきになるのではないでしょうか。http://www.f-ts.bb4u.ne.jp/~
writer/new_ver/contents/fukushikyouiku/fukushiindex.html

////////////////////■□■ も く じ ■□■///////////////////

【1】みどりを友だちに! (12)
    草 ………………………………………………………… かざりえみこ
【2】自分史「大阪ベイエリア」(20) 大正区編 
    M電気商会 ………………………………………………… トミ〜さん
【3】チョットかがく(20)
     消臭スプレー …………………………………………………… OHE
【4】福祉教育語りの会
    バス車内での暴力行為  ………………………………… 鈴木 昭二
【5】爺婆(MTFトランスジェンダー)のつぶやき(9)  ………      有明弥
【6】問う病記:「悪友・岩ちゃんとの経緯」(8)   …………    G・フレンド
【7】からだを散歩すると(17)
    膝 ひざ  ………………………………………………… 竹藪 耶桁
【8】イベントのお知らせ
    市民社会フォーラムのご案内
【9】編集後記

                             

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■【1】みどりを友だちに! (12) ☆彡
□                    ★彡   
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               ◆ 草 ◆
                              
                                      かざりえみこ

草のそよげば何となく人を待つ    山頭火
くり返し読んでいるうちに状景が目に浮かび、風も友と思えてくるところが、山頭火作品のいいところでしょうか。背の高い草たちが、葉を擦り合わせながら風に揺れています。大阪に出てくる前のこと、家のまわりの草取りをきょうだいでしなければいけませんでした。自分が抜いたところは、姉や妹の抜いたところよりも草が残っていないとそれぞれが自負していたようです。ところが、抜いても抜いても、雨が降るたびに草が茂る夏の暑さは、なんとも恨めしくも腹立たしいものでした。

  余すなく引きても草は残るもの      林 直入
  うれしいこともかなしいことも草しげる   山頭火

いま、大阪の我が家には、金網のフェンスを隔てた向こうに市の公園があります。フェンスに沿って約1メートルの幅で、夏の初めから草が生えて緑一色になりました。犬を連れた人が歩くくらいでは足音もしないし埃も立ちませんでした。草は主に「スズメノカタビラ」や、「チカラシバ」のたぐいでしたが、しばしの間、空には樹木、足もとには芝生の豊かな気分でいました。ところが、梅雨の晴れ間のある日、親切な人たちが公園の草取りをしていました。きれいに張り付いたまわりの草は、気温を下げるし、埃よけにも、カマキリの幼虫たちの遊び場にもなると思い、まさかそこまでは抜きはしないだろうと私は楽観しつつ外出したのです。でも帰ってみると、フェンスぎりぎりまできれいな「地面」になっていました。草の効用を説明したらよかった、いえ、あの人たちは善意だから黙っていてよかった。いろんな思いが去就します。抜いた草は、積んで堆肥にするわけでもなく、ゴミ袋が大量に積み上げられていてがっかりしました。

  ここを死に場所とし草のしげりにしげり   山頭火
  夏草や兵(つはもの)どもが夢の跡      芭蕉

山頭火の「草」は、街なかの公園の痩せた土に張り付く「草」ではなくて、芭蕉の詠んだ「夏草」のような、背が高く生命力旺盛な「草」であろうと想像します。それにしても、この梅雨の晴れ間に見たあのカマキリの幼虫たちは今、どこに行ってしまったのでしょう。夏休みになると、この辺の子どもたちは公園で思いきり遊んでくれます。フェンスに体当たりしながら、ボールを取ったり蹴ったりと実に楽しそうです。土埃が舞い込んでくるのがイヤさに、締め切ったガラス窓から、そんな子どもたちを、私はぼんやりと眺めたりします。いよいよ今年もクマゼミが鳴き始め、学校の夏休みも始まります。


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■【2】自分史「大阪ベイエリア」(20) 大正区編
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            〜 M電気商会 〜
                                        トミ〜さん

昭和47年8月、大正区にあるボーリング場を自らの意思で退職した。わずか1年6カ月しか勤めていないが、次から次と思い出が湧き出てくる。ボーリングに明け暮れたこの時期が、私の人生で最も華やいでいたかもしれない。希望して辞めたのだから退職金は出なかった。私が辞めて7ヶ月後に店は閉店するが、その時は退職金が支給されたと元同僚から聞いた。「あと7カ月待てば」とその時は思ったが、すでに現在の会社に就職していたので、今から思えば早く辞めて正解であった。

昭和43年3月に中学校を卒業後6回目の転職になるが、"次に何をする"目標もなく会社を辞めたのはこの時だけであった。岸和田市民病院に勤める叔母の子ども(従兄)の家電製品販売を手伝う傍らで、叔母の紹介で衆議院議員総選挙(12月10日投票)の選挙事務のアルバイトにも就いた。従兄は高校卒業と同時に大手S電気に勤めたが、退職してМ電気商会を立ち上げた。照明器具取り付け工事に出向いたこともあるが、S社製の家電販売が中心であった。家電販売と言っても店舗もなく、堺市鳳の自宅を住所に営業していた。

S社製家電を定価の70%から80%で仕入れることができる特約店の権利を持ち、売買によって生じる利益を稼ぐが、ほとんどの商品は月賦販売のため利ザヤは次の商品の仕入れに回される。現金が入るのは頭金ぐらいだが、ほとんどの電気製品を「値引き20%以上・頭金ゼロ」で販売したため儲けも少なかった。従兄は経営手腕や将来ビジョンもなく、趣味の延長としか考えていなかった。私は昔のボーリング場の同僚に頼みこみ電気製品を販売したが、従兄は営業に奔走することもなかった。

私はアタッシュケースを持ち、飛び込みで訪問販売もしたが一台も売れなかった。自宅にもМ電気商会の看板を掲げチラシなども貼ったが一人の客も来なかった。収入もなく次第に従兄とも疎遠になり、パチンコやギャンブルにうつつをぬかしていたとき、母親から今の会社の就職試験を受けることを勧められた。

母親は朝早くから長堀の会社で「掃除のおばちゃん」をし、夜はアルバイトで大正区にもう一件あったボーリング場の灰皿清掃などをしていた。働き者の母親で誰とでも愛想よく話す「人情の街・大阪のおばちゃん」である。私の就職の件もボーリング場の客が紹介してくれたそうだ。その母親は49歳で他界したが、母親が勤めるボーリング場の試合で私が優勝した時などは「おばちゃんの息子やで」と自慢していた顔を今でも思い出す。ボーリングに明け暮れたこの時代がなければ今の自分はない。大好きな街「大阪ベイエリア」。


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■【3】チョットかがく(20)         ☆彡
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         ■  消臭スプレー ■
                                           OHE

手作りのトイレ用消臭スプレーを考えた。エチルアルコールと水を同じ分量で混ぜ、できるだけ細かい霧が出るスプレーでトイレ後に吹きつければ良いと思われる。インターネットで検索すると、いろいろ工夫されたものがあり、エチルアルコールの配合割合を変えたものや、酸や塩基を加えたもの、あるいはエッセンシャルオイルを加え、ほのかな香りをつけたものなど様々である。トイレのニオイはアンモニア、メルカプタンなど様々で、その多くは水やアルコールに比較的よく溶ける。それらのニオイ成分は噴霧した無数の微細なミストにトラップされ、ミストはそれほど時間の経過を経ず便器表面に落ち、やがて水洗で流される。うまくいくだろうか?

消臭スプレーが対象とするニオイ成分を分類すると脂肪酸系、窒素化合物系および硫黄化合物系の化学物質になる。これを日常生活に当てはめると体臭をはじめ、衣類、トイレ、生ゴミ、ペット、たばこ等から発生するニオイになる。これらのニオイ成分はあまりニオイのしない成分から微生物の代謝で出現するものが多い。たとえば、体臭は頭皮、口、足、脇の下から発生するが、これらのニオイはそれぞれの部位から分泌される無臭のタンパク質やコレステロール系の成分が、皮膚に常在する細菌の作用でニオイ成分に変換される。またアンモニアは微生物の分解作用によって無臭の尿素から作られる。抗菌物質は微生物のこのような活動を抑制するため、防臭対策に有効である。

ニオイの強度はニオイ成分の濃度の対数に比例するというウェーバー・フェヒナー(Weber-Fechner)の法則がある。すなわち、ニオイ成分を97%除去したところでニオイの感覚はまだ約半分残っており、それが99%でも1/3にしかならない。このことは、すっきりした消臭には、ほぼ完全なニオイ成分の除去が要求され、ニオイ対策の難しさを示している。

ニオイ対策は4つに分けられる。一つ目はニオイ成分のトラップである。ニオイ成分を吸着したり、包摂して、ニオイ成分が気化しないようにする。これは選択性が低く、単一の消臭剤で、複数のニオイ成分の消臭を行うことができ、比較的容易で安全性の確保もしやすく、家庭での消臭には適した対策と思われる。一般にこの消臭性能はそれほど高くは無く、ニオイ成分そのものは無臭の成分に変換しないのでニオイ成分が再放出される可能性が考えられる。二つ目は、化学反応でニオイ成分を無臭の成分に変える方法である。工場など大規模な消臭に向いている。この方法は選択制が高く、それぞれのニオイ成分に適した個別の対策を取らなければならい。小規模にはトイレの便座でオゾン発生装置を使い、ニオイ成分を酸化して、消臭している例がある。三つ目はバクテリアの繁殖を抗菌剤で抑制してニオイ成分の発生を少なくする対策である。これはニオイ成分生産の抑制で、消臭とよぶ範疇には入らない。4つ目はマスキングやペアリングといわれる方法である。どちらも、ニオイ成分とは違った香りを放ち、ニオイの感覚をごまかすやり方である。これも家庭での小規模なニオイ対策に多少は有効であるが、これも消臭とは言えない。

ニオイ成分がニオイとして感じる条件は、成分が揮発することで、空気と混ざり合って呼吸に伴い鼻孔を通過することである。逆に成分が揮発しない条件にすればニオイを感じることはない。ニオイ成分には化学的にいろいろな性質のものがある。水、アルコール、油への溶けやすさの程度、イオン的に中性かプラスかマイナスかの違い、あるいは分子量の大小などである。市販されている消臭スプレーには両性、非イオン性、第4級アンモニウム系等の界面活性剤、あるいはシクロデキストリン、ポリフェノール類やエチルアルコールが入っている。一般には各種の多様なニオイ成分との結合を可能にするため複数の成分が配合されている。

たとえば非イオン性界面活性剤は比較的水に溶けにくいニオイ成分と結合し、ポリフェノール類は硫化水素やアミン類などのニオイ成分と複合物を形成したりする。またシクロデキストリン(商品の成分表ではなぜか、トウモロコシ由来消臭成分となっている)はニオイ成分を分子の穴の中に包摂する。エチルアルコールを除き、これらの消臭成分は揮発しないために、ニオイ成分を抱えたままの状態を維持し、消臭効果を持続すると考えられる。水やアルコールもそれらに溶解するニオイ成分には消臭効果があるが、水やアルコールは揮発するため、効果は一時的である。しかし、先に述べた手作り消臭スプレーのように便器にミストが落下後、洗浄によって流される場合は有効と考えても良いと思
われる。


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■【4】福祉教育語りの会 ☆彡

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             ◆ バス車内での暴力行為 ◆

                               大阪市福祉教育語りの会
                                    鈴木昭二(全盲)

ターミナルでバスを待ってい視覚障がい者の女性と盲導犬に対してひとりの客が「バスに乗る気か?そんな非常識なことをすると訴えてやる」と暴言とともに非難し始めた。警備員さんが「普通の犬ではなく、盲導犬だから乗車できるんです」と説明をしたが、「へりくつ言うな」と、がなりたてるばかりだった。

盲導犬とバスに乗車すると、車内にその人も乗り込んできて「ばばあ、さっさと降りやがれ。まだエゴを通すつもりか」と口汚くののしった。ほかのお客さんたちは「乗ってたらいい」と擁護したが、女性は恐怖を感じて降りることにした。(6月2日朝日新聞・ひととき欄掲載から)。これは、語りの会の会員で盲導犬使用者の受けた実際の出来ごとである。

数年前、私もよく似たことを経験した。
私の3列ほど前の座席に座っていた若者に高齢の男性が「そこの若いもん、席かわってやれや」と言ったとたん、若者は突然激怒し、「俺は腰が痛いんじゃ」と言い、「悪かった知らんかったんでな」とあやまり続ける高齢者に「おまえどこのやっちゃ」、「次のバス停で降りろ!」。あげくの果てに、「殺したろか」などと興奮し続けていた。車内はシーンと、ことの成行きを見守っていた。私は、なぜ運転手がバスを止めて、暴言をはく乗客に降車を命じたり、110番に通報しなかったのかと不信感を感じた。

こんな経験をした二人が、先日、大阪市交通局バリアフリー研修会に招かれたので、冒頭に「車内暴力に対する対処マニュアルはないんでしょうか?」と質問を投げかけたが返答はなかった。交通局は乗客の「安心・安全」を保証してほしいものである。



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◇                                彡彡☆★彡
◆【5】爺婆(MTFトランスジェンダー)のつぶやき(9)
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                                         有明弥

カミングアウトの結果報告をしたいと思います。

前回に書きましたように、今の自分の生き方を兄に伝え、カミングアウトしました。なにも今さら兄に伝えることではなく、日頃から親しくしていれば、こんなに大騒ぎしなくてよかったんです。自分のことや、変化していく状態や気持ちを相談していれば、大きなカミングアウトにならずに済んだかもしれません。

しかし、セクシャルマイノリティーの当事者たちは、悩んで最初の一言をなかなか言い出せないのです。今の社会は、自分を受け入れてくれていないと思い込み、自己否定から始まります。そのことで手間取り、誰かに相談すらできない状態になってしまいます。本当に親しく理解ある親族でも戸惑いを覚えるのですから、かなり強固な問題です。

私の場合は、親族との関係性も放置していましたし、ここ数年は自分へのカミングアウトのことを考えていたため気持ちの余裕もなく、関係性もさらに希薄になっていました。それでもカミングアウトをしたいと思ったのも事実で、その結果が最悪の場合になったとしても受け止めようと覚悟してました。

手紙とビデオレター送付後、兄から手紙で会ってもいいと連絡がありました。すぐにメールでの連絡をして、二人の住んでいる中間地点で会いました。会ってくれただけでも嬉しく、なにから話していいのか頭の中は真っ白でした。一時間近く話して、残っている言葉は、「汚い。やめろ」、「元に戻るなら話は聞く」、「今さら何がしたいんだ」、「分からん。何がしたい」。

私は返事の困り、思っていた言葉も出てこず、やっと出た言葉は「寂しい」でした。「寂しい?! それなら元にもどれ!」。一時間が過ぎて、結局なにも言えずに分かれました。別れぎわに、連絡をしてきてもいいと言われました。まだこの結果について、自分の気持ちを上手く言葉にできません。言えるのは、今の自分を変えるつもりはないということです。自分の気持ちを本当に分かってもらえるように、今後も行動したていきたいと思ってます。

カミングアウトしてよかったと思っています、今は言葉にできませんが、自分が何かを乗り越えた感じがします。


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■【6】 問う病記:「悪友・岩ちゃんとの経緯」(8)
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                                       G・フレンド

第6クールが6月23日(水)から始まり、7月7日の第2回目の点滴(天敵?)の時には主治医が女医さんに変わっていた。そのことは前の主治医(男性)から知らされていたので、とくに支障は感じなかったが、患者によってはかなり嫌がる人もいるのかもしれない。

というのは、ぼくの通っている病院はある種のチーム医療体制を取っているようで、病院側にとっては患者の主治医がかわることにあまり大きな意味を感じていないようなのだ。しかし患者によっては、特定の「あの先生に診てもらいたい」という気持ちが強い人も多いのではないだろうか。

医療は患者と医師の信頼関係が基本だから、つまるところ個人と個人の関係性がとても重要になる。だから、患者側は医師に対する好き嫌いの相性を含めて、医師との精神的な関係性を深めていこうとするが、病院側はシステムとして医療を進めているため、あんまりそこを斟酌しないように感じる。

もちろん、病院側も無闇矢鱈に主治医をかえるのではなく、止むを得ない事情があるからで、ぼくの前の主治医は病院をかわられたそうだ。どうやら今でも医師の世界というのは、「白い巨塔」的な要素が残っており、ある大学の医学部を出た医師は、ある種のローテーションによって勤務する病院が決められているように漏れ聞いた。

話を元に戻そう。新しく主治医になった女医さんに、ぼくが「抗がん剤が体に溜まってきているのか、今回は副作用がキツイです」と訴えると、彼女は「体調を整えるための漢方薬を出しておきましょう」と言った。これはちょっと意外だった。現代医療では、近代医学でも漢方薬も取り入れてその薬効を活用しているのである。これは「白い巨塔」の時代には考えられなかったことだろう。

漢方薬が効いたのか、第6クールは概ね副作用が軽かったように思える。口内炎や指先のキズ割れが出なかったし、食欲も以前ほどは落ちなかったように感じている。ただそうは言っても、体全体の倦怠感や脚に力が入らない状態は続いており、なかなか本来の日常生活には戻れない。

そんなわけで、第7クールの開始が予定されている7月28日を1週間前に控え、明日(21日)また診察があるのだが、そこで現在3剤併用の抗がん剤を1種類減らす相談をすることになると思う。

このことは前の主治医にも言われていたことで、ある程度抗がん剤が蓄積されてくるとかなり体に負担がかかりシンドクなるので、薬を減らしたり、化学療法を1クール飛ばしたりして、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を維持するらしい。つまりこれは、治療をしながら仕事を含めたフツーの日常生活を取り戻すための新しい治療段階に入ったということだろう。

                              (つづく)

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■【7】からだを散歩すると (17) ☆彡
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                  ■ 膝 ひざ ■
                                    竹藪 耶桁

もうすぐお盆です。
お坊さんのお説教を聞いてると膝や足が痛くなって、
ゴソゴソしては大人に叱られたのは昔の話。
あの頃の大人たちが、正座が出来なくなって以来、
多くのお寺では座布団をやめて椅子を導入しているとか。

そういえば、現代人は「膝の抜けた」ズボンをはいている人を見かけません。
「膝の皿から火が出る」というのはひどい貧乏のたとえだそうです。
皿の入った膝が「膝小僧」。「膝吉・ひざきち」と呼ぶところもあるとか。
小僧が大人にもなるのかな?
でも、「膝頭・ひざがしら」というかしらにもなるんですって。
膝はどこまで出世するのかしら?
おもしろいねえと笑うと、膝が笑って、ふんばりがきかなくなるからご用心。



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□                  ☆彡     
■【8】イベントのお知らせ         ☆  
□                       ★彡★彡 ☆彡
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市民社会フォーラムのご案内

■共催企画
「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」 上映会 in神戸
   7/24(土)19:00〜@カトリックたかとり教会(神戸市内)
詳細は、http://civil-society-forum.com/?p=276

■協賛企画
 西谷文和さん アフガニスタン最新取材報告会
   7/25(日)13:30〜@大阪市西区民センター
詳細は、http://civil-society-forum.com/?p=264

■第22回映画館紹介
 「ビューティフル アイランズ」鑑賞と海南友子監督との交流会
   7/25(日)18:40〜@梅田ガーデンシネマ
詳細は後記、またはhttp://civil-society-forum.com/?p=290

■協賛企画
 田中優さん講演会「くらしの根っこにある”核”」
   8/19(木)18:30〜@神戸市勤労会館
詳細は、http://civil-society-forum.com/?p=239

■協賛企画
 『フラッシュ・オブ・ホープ−世界を航海するヒバクシャたち』・
 『ヒバクシャとボクの旅』上映&国本隆史監督トーク
   8/21(土)18:20〜@ひと・まち交流館京都
詳細は、http://civil-society-forum.com/?p=286

■協力企画
 いつまでに核兵器廃絶は可能か?―NPT再検討会議の結果から
 講演:冨田宏治・関西学院大学教授
   8/29(日)14:00〜@伊藤塾・大阪梅田校
 ※8/29(土)と曜日を間違えてご案内した場合がありますが、8/29(日)です。
詳細は、http://civil-society-forum.com/?p=273
    
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■□■市民社会フォーラム第22回映画観賞会■□■
    「ビューティフル アイランズ」

 市民社会フォーラム恒例の劇場で勝手連的に映画を観賞する会。
 今回は「ビューテルフル アイランズ」を鑑賞し、鑑賞後、海南友子監督と
夕食交流会を開催します。

■日時 7月25日(日)18:40上映で鑑賞(106分)
■上映会場 梅田ガーデンシネマ
      http://www.kadokawa-gardencinema.jp/umeda/map.html

※交流会には事前申し込みください。
 civilesocietyforum@gmail.comまで。
※入場料金は各自で劇場にお支払いください。

■「ビューティフル アイランズ」公式サイト
http://www.beautiful-i.tv/

【海南監督による作品概要】
舞台は、南太平洋のツバル、イタリアのベニス、アラスカのシシマレフ島。気候も文化も異なる島で生きる人々の普通の“暮らし”に焦点を当て3年がかりで撮影。絆を育む祭りや、長年受け継がれる伝統工芸、水辺の暮らし。そのすべてが気候変動で失われゆくものです。
監督は「気候変動で、私たちが一体何を失うのか?を“感じる”作品を作りたい」と、ナレーションやBGMを排して、波や風の音、島の人々の美しい歌声や子供の笑顔と旅する作品に仕上げました。撮影には詩的な映像で知られる南幸男を迎え、現場で1カットずつ話し合いながら作った渾身作。エグゼクティブプロデューサーには、海南の20年来の友人で恩師でもある是枝裕和が、企画に参加しています。
デジタルな世界で生きる私たちの本質的な感性がよみがえる1時間50分です。


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★【9】 編集後記                     ★☆★
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最近上映前に大きな話題や議論を巻き起こした「コーブ」を観た。十三にある第七藝術劇場は、平日の昼間にもかかわらず普段では考えられないほどの人で溢れていた。ドキュメンタリー映画ということで昨年アカデミー賞も受賞したが、私にはイルカ漁糾弾の記録映画に思えた。確かに知らなかったことも多かったが、和歌山県太地町からの声が何もなく反対側からの視点しかないので、とても単調なものだった。観れば事実を知るが、私たちは判断・評価する力を持っているはずだ。上映を阻止しようとした理由がよく分からない。(スー)
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